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2021年6月 第5回メール句会

俳句の会  夏  作品ギャラリー

          ・実施日:2021年6月(メール投句締切:6月13日)
          ・参加者:14名(選者含む)
(参加/敬称略)   伊豆・伊藤・葛山・加茂・工藤・小・鈴木(芳)・鈴木(黎)・瀬
 田中・中前・宮之原・依田 
(指 導)   城下先生






 ◇句会参加者“今日の1句”
句会参加者が自分の投句した句の中から選んだ“私の今日のイチオシの1句”です。



  保護犬の瞳に憂ひ梅雨に入る   伊豆康夫
  農機具を静かにぬらす夏の雨    伊藤美智子
  天道虫日の丸背負ひ飛び立ちぬ   葛山由博
  戻り梅雨珈琲カップ買い替える   加茂好朗
  蛙鳴き遊び友との夢路ゆく   工藤道夫
  白玉を捏ねるしわの手もみじの手   小秀則
  立山の池に堂々夏の空   鈴木芳江
  校庭の鼓笛の稽古若葉風   鈴木黎子
  西日射す三角ベース五回裏    瀬俊次
  梅雨寒や人肌燗をひとり酌む   田中達也
  我がいのち動的平衡夏笑ふ   中前行雄
  水口の水にさ揺ぐ余り苗   宮之原隆雄
    猫鳴いて風吹きぬけて柚子の花   依田美弥子



◇高点句
    今回、句会参加者はそれぞれが良いと思った句を5句ずつ選びました。
    得点3点以上(選んだ人が3人以上)の句は以下のとおりです。
 



 <6点句> 
  校庭の鼓笛の稽古若葉風     鈴木黎子
  白玉を捏ねるしわの手もみじの手   小秀則
 <5点句>  
  網走のとある酒場の夏炉かな    瀬俊次
  水口の水にさ揺ぐ余り苗   宮之原隆雄
 <4点句>  
  梅雨の夜の激情ピアノリサイタル   瀬俊次
  農機具を静かにぬらす夏の雨   伊藤美智子
  時折りは大空見たくなる蚯蚓   城下洋二
  西日射す三角ベース五回裏   瀬俊次
 <3点句> 
  保護犬の瞳に憂ひ梅雨に入る    伊豆康夫
  梅雨寒や人肌燗をひとり酌む   田中達也
  立山の池に堂々夏の空   鈴木芳江
  十薬や言葉足らざること憂ひ   城下洋二
  闇なれど小声の多し蛍狩り   葛山由博
  猫鳴いて風吹きぬけて柚子の花     依田美弥子



 ◇作者は語る
  句会参加者が自身の1句についての思いを語ります。

 
     猫鳴いて風吹きぬけて柚子の花 依田美弥子
外出も出来ず、我が家の小さな庭を見ながら、俳句をひねり出そうとしていた時、母が「柚子の花がたくさん咲いたから、今年はたくさん実がなる」と言いました。ん?これって俳句になるかしら・・・初夏の風が心地よく、柚子の木の下で猫が寝ている・・・ 何とか表現できないかなぁ、と作りました。私の身の回りにある、ありふれた情景です。







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 <2021/07/18:文責:瀬:HP編集:後藤>