ヤマハOB会俳句の会第2回夏の例会は、8月1日(火)13時から「白金台いきいきプラザ集会室」で行いました。夏と冬は季節が厳しいこと
もあり、午前の吟行は止め午後から句会のみで行っています。
今回の句会は当期雑詠3句、兼題「涼し」1句、計4句の持ち寄りでした。兼題は全員の宿題で、季語「涼し」から1句別に作るということ
です。「涼し」とは歳時記によれば「暑いときまっている夏の間に、朝晩とか、水辺とか、風とかのため、しばし暑熱のひいた快さを意識
することは格別である」と解説されています。「涼し」という語は、肉体の感覚よりも、むしろ人間の詩的センスによって、たとえば鐘の
音涼し、木影の涼し、老涼のように何かに結び付けて生かすこともできます。雑詠もこのように見つけた季語の本来の意味を調べ、それを
頭に置いて数回繰り返しているとイメージが膨らんできます。
選者の先生からは、
〇今日の兼題「涼し」は、極暑の中でイメージするのはなかなか大変だったと思う。歳時記の中では「朝涼し」「鐘涼し」「老涼し」の
ような、季語の「涼し」からその本意の言葉の中を探りやすく書かれているが、みなさんよく挑戦された。
〇俳句は五七五の詩形です。この詩形は万葉集や古今集の古代から、芭蕉や子規を経て現代まで引き継がれてきた詩形です。音の調べの
基調であり、世界最短の詩形です。字余りを良しとせず、ぜひ五七五にえる努力をして欲しい。
〇作られた俳句は読み手に伝わらなくては何にもなりません。一人の孤独感のつぶやきであれ、挨拶句であれ、具象性を生かして伝わる
句にしていくことが肝要、 といったご指導がありました。
今回も話は尽きず、場所を変えてお話を聞き、議論をして終えました。 尚、次回第3回秋の俳句の会は10月31日(火)、国分寺にて吟行
と句会を予定しています。兼題は「秋の果物一切」として1句、雑詠3句、計4句出句とします。詳細は後日あらためてご案内いたします。
代表世話人 葛山由博(記)
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