平成27年度の第1回定例会を、深川・芭蕉記念館周辺で行いました。私たち俳句をやる者にとって芭蕉は特別な 
                   あこがれの存在です。「古池や蛙飛びこむ水の音」は、誰にでも詠めるようで詠めない句であり、なんでもない句を 
                   なんでもなく詠むことがどれほど難しいかを考えさせられる句でもあります。  
                 
                   遠距離の方の都合を考慮し集合は11時とし、少し早く来た私は地下鉄の駅の上にある「清澄庭園」を散歩しました。 
                   江戸時代の豪商・紀伊国屋文左衛門の屋敷跡で、明治時代に岩崎弥太郎が隅田川の水を引き入れ回遊式林泉庭園にした 
                   ものです。この公園の奥に「古池や蛙飛びこむ水の音」の句碑があり、この公園の池こそがその古池ではないかと嵐山 
                   光三郎が書いていたのですが、それがここであるとは断定できないと説明書きにはありました。しかし東京都の名勝に 
                   指定されているだけあって、三つの中島を配した広い池と大きな石が配されたきれいな庭園でした。 
                 
                
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                  11時に「清澄白河駅」A2出口に会員11名と選者の先生2名、計13名が全員が 
                揃い、まず小名木川に沿って芭蕉稲荷のある隅田川方面に吟行を始めました。 
                高橋を渡って萬年橋辺りまでは相撲部屋も多く、「北の湖部屋」「大嶽部屋 
                (旧大鵬部屋)」「錣山部屋」の看板も見え、長いふんどしが風に舞っています。 
                 
                小名木川を下り隅田川と合流する辺りが萬年橋でこの下が芭蕉稲荷神社です。 
                ここに大正時代の台風の高潮の後「芭蕉遺愛の石の蛙」が出土し、芭蕉稲荷と 
                して祀られています。この辺りの展望庭園には芭蕉像が安置されおり、彩茶庵跡 
                には「奥のほそみち」旅立ちの像があります。 ここから隅田川沿いに上がり 
                「芭蕉記念館」に向かいました。ここには芭蕉ゆかりの句短冊などの俳諧資料が 
                展示され、俳文学関係の図書室などが整備されています。ここで吟行は終了、 
                皆で相撲部屋の並ぶ深川で「浅利の深川めし」の昼食を頂きました。   
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                      |  地下鉄「清澄白河駅」に集合 ⇒ ⇒ ⇒ | 
                       小名木川沿い散策 
                       葉桜の緑が鮮やかです | 
                      相撲部屋界隈 
                       相撲部屋の前を通って | 
                     
                    
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                      |  大嶽部屋前にて | 
                      芭蕉愛好といわれる石蛙:芭蕉庵跡  | 
                       石碑…古池や蛙飛び込む水の音 | 
                     
                    
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                      | 芭蕉稲荷神社にて  | 
                      大川端 芭蕉像 | 
                       芭蕉句選 | 
                     
                    
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                      | 芭蕉史跡展望公園にて | 
                      展望公園からの眺望 | 
                      芭蕉記念館見学 | 
                     
                    
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                       芭蕉記念館を出て  | 
                       昼食は定番「深川めし」  | 
                       句会会場 森下文化センターへ  | 
                     
                    
                       
                       
                      13時半に近くの森下文化センター会議室で定例会を開始しました。  
                 
                       平成27年度初回の会議のため、最初に簡単な会議を行いました。まず平成26年度の活動と経費、次に平成27年度の活動計画と予算を説明し承認を得ました。
                      句会の出席者は田中さんの欠席投句を含め14人で開始しました。手順通り短冊4枚が配られ投句は4句です。兼題は花一切1句に自由詠3句の計4句です。短冊をよく混ぜて再度配布され、それを清記用紙に記入します。そして順々と送られて、自分の気に入った句を書き留めていき、最後に4句に絞り込み選句をします。全員が選句が終わったらそれを披講します。最初は互選そして選者選として順に自分が選んだ句を詠みあげていきます。次に手元の清記用紙でその句を選んだ人に選句理由を尋ね、最後に選者の選評を聞きます。   | 
                     
                  
                 
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                      |  先ずは投句から | 
                      次に選句です  | 
                      選句用はギッシリ  | 
                     
                    
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                      選者による講評                  最後に質疑応答 
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                         今年でヤマハOB会同好会「俳句の会」も5年目に入り、句会にも慣れ内容もよくなってきているとの総評があり、質問 
                を受けて答える形となりました。代表的な意見は 
                       
                      ○「つきすぎ」とよく言いますがどういうことですか?   
                        季語以外のフレーズで言っていることと、季語とがかぶってしまって、二つの要素が「近い」とか「つきすぎ」 
                 とか言う。「死の床や友とかたりて花ふぶき」という句があったが、「死」と「花ふぶき」の「死」と「花ふぶき」 
                 が近すぎる。むしろ「死の床の友と語りて明易き」くらい離したらどうか。「近い」とか「つきすぎ」の考え方に 
                       ついて、五七五しかないのだから、「同類の言葉」が二つもあると、表現の幅が狭まりもったいないことになる。  
                 
                      ○「説明はしないように」ということはどいうことですか?   
                        俳句は十七音しかないので無駄な言葉を排除する。桜が咲く、雨が降る、風が吹くといっても日常では気になら 
                 ない。しかし一般的にいって咲く・降る・吹くは不要で、桜・雨・風をいうだけでその「動詞」は包含しており不要 
                 です。俳句は説明しない文芸,動詞は動作を説明する。できるかぎり名詞だけで抑えて、俳句一句に動詞は一つぐら 
                       いにしないと説明が多くなり、字数が足りなくなります。一方ふりがなで旧かなづかいの間違いが散見される。 
                 電子辞書をよく引いてみること。 
                       
                      など、本格的な質問でした。  
                       
                最後に場を改め食べながら飲みながらの俳句談義で、熱心なあまり、選者が一人一人の句について添削して頂くような、 
                個人指導の場面もありました。  
                       
                       
                                                                  代表世話人 葛山由博(記) 
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                      |  懇親会スタート  | 
                       選者の先生を囲んで | 
                       俳句は奥が深い! | 
                     
                    
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                      話は尽きません 
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