▼ 句会は、13時から各自が事前に作成した句を4句短冊に一枚にして書き移し、定められた場所に「投句」します。 13時半に投句は締切られ、すべての短冊をよく混ぜて一人4枚配布されます。そして短冊の句を一枚の「清記表」に 丁寧に書き写します。順次その清記表を隣に回しながら、自分の気に入った句を選句し、ノートか選句表に書き留めて いきます。
一巡したところで自分の「選句」として発表する4句に絞り、誰々選として発表します。このようにして見学者も混じえた 会員とゲスト12人の「互選」が行なわれます。 最後に「選者選」となります。お一人並選5句特選4句計9句、お二人で合計18句選ばれます。そしてまず会員・ゲスト・ 見学者が自分の選評を述べ、選ばれた人は名乗りを致します。最後に選者お二人の選として本日の全体講評がされます。
今回の選者の方からは、「皆さんレベルが高くなってきましたので、まずご質問はありますか」から始まった。 そして会員が日頃疑問に思っていることや、今回の提出句について質問をし、それをまとめると、
今回の句の中に「邯鄲」という言葉があった。「邯鄲の夢」ということなので、これはほんのわずかの時間に立身して 富貴を極める夢を見たという中国の故事。秋の季語の「邯鄲」は秋の虫のことでスズムシに似た虫である。発表された 句は邯鄲の夢とあるので当然立身の夢で、夏の句である。
○ 現代は季語が非常に多くなっている。できる限り季重ねは避ける必要はあるが、ポイントや重点が明確な場合は構わ ない。また、今日の中の「山車神輿○○○」と季語を重ねて強意とする場合は、一つの季語として理解できる。
○「とうふ一丁あらばよし」と「とうふ一丁あればよし」では、意味が全く変わる。あらばよしの「ら」はラ変活用の 未然形でまだそうなっていない状態、「れ」は已然形で既にそうなっていることになる。 この場合まだそうなって いないので「あらばよしになる」となるのではないか。
など故事や季語、文法に遡って句の意味が変化するなど、普段では聞けない貴重なアドバイスが頂けました。
また今後の活動の幅を広げていくために、参加費は頂かないでとにかく体験してみる見学者を歓迎する。 ネット展に俳句と写真、俳画、書などを組み合わせて積極的に参加しようとの申し合わせを致しました。
代表世話人 葛山由博
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