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平成24年第3回俳句の会活動報告
 
日時  平成24年10月3日(水) 11時〜17時
場所  横浜「三溪園」    
  参加者(敬称略、索引順)
  伊豆、伊藤、葛山、加茂、岸本、実崎、柴田、柴山
  高瀬、中前、 (選者)深津先生、城下先生

 平成24年度の「ヤマハOB会俳句の会第3回例会」が、103日に横浜「三渓園」で吟行と句会として行われました。遠距離の方の事も考慮して正門に11時集合としましたが、10分前には出席予定の会員10名と選者の先生2名、計12名が揃いました。正門界隈は遠く茨城県や千葉県からもバスが来ており、やや曇りがちな日でしたが秋らしい賑わいをみせていました。 

1、三渓園入口                 2、さぁ!スタート
 
3、あそこに見えるのが・・・・
4、茶屋で昼食          5、途中で雨が・・・

園内に入る蓮池・睡蓮の池と大池の間に長い道があり、左右の景色を楽しみながら奥へと進んで
行きます。蓮や睡蓮は夏の植物でやや葉は枯れ始めていましたが、根はしっかり付いています。
大池の方ははるか向こう側に青鷺がいるようでした。御門を入ると原三渓の住居としていた「白雲邸」と別荘の「臨春閣」で、数寄屋建築や狩野派の襖絵が鑑賞できます。また振り返ると三重の塔が、はるか
向こうの丘の上に見えていました。

さらに奥の「聴秋閣」のほうまで行くと川のせせらぎがあり、赤い曼殊沙華がそこここに群れなして咲いており、中には珍しい白曼珠沙華もありました。このあたりに萩や女郎花など秋の七草もそろえて植えてあります。
しばらく園内を散策し作句に苦吟し、茶屋に入ってお昼としました。

6、園内風景
 
7、いよいよ句会の開始

13時に句会を行う「鶴翔閣・茶の間棟」に集合、この建物も文化財です。選者の方からは大変格調の高い句会ですねといわれました。

冒頭、選者の城下洋二先生が最近出版された句集「銀杏坂」をご紹介する。併せてもう一人の選者深津健司先生の句集「切火」、お二人が所属する藍生俳句会の主宰黒田杏子先生の句集「日光月光」(第45回蛇笏賞受賞)をご紹介する。



 

   さて、13時半から「投句」を開始し「互選」まで以下のように進めました。

     @投句

     自作品を、あらかじめ定められた数(3)だけ、「短冊」に書いて提出。

     A清記

     ランダムに並べられ自分に配られた短冊(3)を、1枚の「清記表」に書き写す。
     これによって、どの句が誰の句かわからなくします。
     清記表には席順に番号を振ります。

     B選句

     「清記表」を順に回し、その中から自分の気に入った句、心に響く句を選択し
     「選句用紙」またはノートに書き写す。
      さらに予め決められた数
(今回は3)の秀句を選ぶ。 
      その際、自分の句を選んではいけません。

     C披講                

       自分の選んだ3句を発表します。これを「披講」と言います。

     D互選

       清記表の番号順に、選の入った句を発表。
        選んだ人はその句を何故選んだか簡単に理由を言います。 
       最後に作者を尋ね、作者が名乗ります。
       ここで初めてその句が誰の句かがわかります。
       これを「互選」といい、選句眼をつける訓練とも言われています。


  そして「選者選」となります。

8、選者による解説                  9、句会終了です 

    句会は高い見地から選ぶリーダーの選により評価が決まります。
   選者からはなぜその句が良いのかの理由も述べられます。
   選は並選、特選とあります。最後に選者の選評と全体的な所感論評をいただきます。
   今回は以下のような指導を受けました。

      ・俳句は十七文字だから、古文・古語の方が合うので、できる限り古語を使う。

      ・季重ねはできる限り避ける。重なる場合は同格の語は使わない。

      ・(具体的な作句例)
      「邯鄲」は虫の句だから「時」ではなく、「音」とつなげないと分かりにくい。

      最後に指導者から改めて、俳句作りの基本を学びます。
     また俳句全般の質疑等を行います。
    

    本日は「秋の難解季語」の説明があり、鳥、魚や植物などの難しい言い方や漢字の説明を
    受けました。 さすがに私たちも文化財の茶室での句会という機会を得、襟を正して4時間 
     の句座を楽しみました。何か心が豊かになった気持ちがしました。


                               俳句の会代表世話人 葛山由博    
                     10、懇親会                        
乾〜杯
話も佳境に 


                   




<2012/10/10:文責:葛山・写真:伊豆・HP編集:後藤>